2014年5月3日土曜日

マンガ全席第38話【禁止事項】


共通の仕事場で三人が集まって生活するとなると、いろいろと軋轢の生じる可能性がある。
それを未然に防ぐために、取り決めをすることになった。
仕事場なんだから、仕事以外の要素は排除するのが基本になる。
まずは、飲酒禁止。
タバコは当時は全員が喫煙者だったのでOK。
麻雀は三人でやれないこともないが、とりあえず禁止。
パチンコは、事務所のあるビルの1階がパチンコ屋さんなのでそこで楽しむことに決定。
同じく2階はキャバレーなので、それもそこでということになる。
ペットは意見が分かれたが、狭いスペースだし、仕事場には持ち込まない事に決めた。
いちばん問題になったのが、女性関係。
男ばかりのところに女性が入ると、何かと問題が起きそうなので、これは絶対に禁止ということで意見があった。
まぁ、三人とも全然もてないので、そんなことは気にする事ではなかったのであるが。
まさに杞憂。
(明日に続く)

2014年5月2日金曜日

マンガ全席第37話【記念写真】


まだデジカメがなかった時代、撮影した写真はすぐに見る事はできなかった。
数ヶ月後に現像に出してできあがった写真を見たら、ピンぼけだったり、目をつむっていたり、結果を見るまでハラハラドキドキしたものだった。
この三人も事務所開きの日に記念撮影したものの、どのように写ったかを確認するにはかなりの時間が必要だった。
で、その結果といえば、みごとに三人の顔は画面に入っていなくて、背景のボードが堂々と画面を占めていた。
そのボードに書かれた仕事のスケジュールは、まったくのデタラメ。
日付を見たら4月1日だったので、たぶんエイプリルフールのつもりだったのだろう。
(明日に続く)

2014年5月1日木曜日

マンガ全席第36話【出社初日】


マンガ同人誌「またずれ草」のメンバーも少年期から青年期を迎え人生の岐路に立つ年代になってきた。学生時代にデビューしたものの卒業を目前にして悩むもの、家業を継ぐべきかマンガを続けるか悩むもの、等々人生いろいろである。
そんな中、あんまり深くものごとを考えない三人が集まって、会社ごっこのようなことをはじめることになった。本人達はスタジオ・ゼロの現代版なんて勝手に思っているが、実態はそんないいものではなく、ただ共同の仕事場を構えたという、ただそれだけのことにすぎないのである。
それでも、まぁ新しい事を始めるのは妙に高揚感があるもので、全員張り切って出社第一日目を迎えた。
わずか三人とはいえ、組織には名前が必要である。
三羽烏と三ばか大将をひっかけて『3バカラス』と命名した。発音はスリーバカラスで、なにやら末期のGSのバンド名のようでもある。
感動の出社第一日目は、ネームプレートをドアにつけることから始まった。
その後は室内の掃除で大汗をかく三人だった。
日頃の運動不足で弱った体の三人は、掃除だけで疲れてしまい、その日は仕事もせずにそのまま帰宅しようということになる。元々それほど仕事をしていないから、一日くらい机に向かわなくてもどうってことはないのだった。
(明日に続く)

2014年4月17日木曜日

四六版ブックカバーを探して


ここんとこ四六版のブックカバーが欲しくて探しまわってみたんですが、文庫サイズはけっこう見かけるのに四六版のブックカバーはなかなかみつかりませんでした。
たまに見かけても、なにやら革製の栞が複数ついていたり、カード入れもあったりして、なんだか重厚長大路線をひた走って滅亡しかけた往年のシステム手帳のできそこないみたいなものばかりです。
欲しいのは、薄くてよけいなものがついていなくて、シンプルな四六版ブックカバーなのにと思いつつ、四六のガマみたいな汗をかきながら、何カ所かまわってみたものの、なかなかコレといったものが見つかりませんでした。
そんな中、Amazon で見つけたのがこの etranger di costarica ブックカバー四六判 LIZARD アイボリー LZD-62-01というものでした。
やや安っぽくて(実際安いです)ペラペラ感はありますが、本をカバーする仕事はちゃんとやってくれているので、いまのところは満足しています。
開いた本の上に置いた文鎮がわりの古いiPodは、現在はUSBメモリとして余生をおくっていますが、実はアップルストアでしか入手できなかったカラーのものです。
今となってはそんなこと誰も覚えていませんね。

2014年4月16日水曜日

岩手放送から広島弁アナウンス?


愛聴ラジオ番組のひとつが、岩手放送IBCラジオ「イヤー、マイッタマイッタ」です。
IBCの名物コンビ水越アナと大塚アナが、リスナーからの投稿「まいった話」を、独特のテイストでゆる~く紹介する番組で、ネット配信にはタイムラグがあるので今頃になってやっと3月分を聴いています。
3月20日放送分を聴いていたら突如広島弁風岩手弁の音声が流れてきたので、あれっと思っていたところ、どうやら今回は水越アナはお休みで、代役として若手アナウンサーが大塚アナの相手をしているようでした。
他のIBC岩手放送の番組でも大塚アナとコンビを組んでいる広島出身のアナウンサーのようで、いつものコンビもいいけど、たまには違う組み合わせも面白いもんだと思いました。マンガ家と原作者との組み合わせのようなものかも知れませんね。
4月から始まったradikoプレミアムなら、リアルタイムでこの番組を聴くこともできるのですが、月額350円に躊躇しているところです。この金額、妥当と言えるんでしょうか?有料アプリとして350円ならまだしも、毎月350円というのはちょっとアレな感じがします。

2014年4月11日金曜日

iDrawをApp Storeからダウンロードしたらアイコンがキラキラ

MavericksだとApp Storeからダウンロードした直後はアプリのアイコンがキラキラするというのを聞いていたが、今回初めて目にしたので記念にスクリーンショットを撮ってみた。
実用的意味はないがちょっと楽しい。
で、今回の画像は、先日同じくApp StoreからダウンロードしたPixelmatorでスクリーンショットを開いて、矢印とキラキラの文字を入れたが、あの業界標準ソフトで同じことをやるよりも数倍素早くササッとできた。
ということで、iDrawPixelmatorで、合計5500円なり。これであの業界標準ソフトのアレとアレに匹敵する(と言っても100%ではない)んだからいいね!

次はFLASHに匹敵するようなアプリの出現を望む、桜舞い散る春の昼下がり。

2014年4月9日水曜日

iBooks Authorで簡単に本が作れるのか


「iPad用の美しいマルチタッチのテキストブックが誰でも作れるようになる」という iBooks Author をダウンロードして、ちょっとさわってみた。
デジタルブックみたいなものを作るアプリでは、その昔 Hyper Card があったが、この iBooks Author のウリは iPad で表示できるところ。
テンプレートを選択して、それにコンテンツをあてはめていくのが基本的な使い方らしい。
この感じ、何かに似ていると思ったら、今は亡き iWeb の操作法に近い気がする。
大きな共通点は、iWeb も iBooks Author も、テンプレートの範囲内なら何も考えなくていいが、ちょっと何かしたいと思ったら、どうやっていいのかわからなくなる点かもしれない。
Hyper Card のハイパートークのような、ちょっとしたスクリプトが書けるようになれば、もっと使いやすいのではないだろうか。
…とえらそーなことを言いながら、試作した結果がこれ。
iPad での横向き表示は成功したが縦向きはご覧の通りにグチャグチャのレイアウトになってしまった。
でも、自分で作ったブックが iPad で表示されるのは気持ちがいい。
これだけ楽しめれば既に元がとれた感はある。
いや、アップルが提供する無料アプリなので、そもそも元はないんですが。

2014年4月8日火曜日

トークマスターⅡ(初代iPodじゃないよ)復活!


充電ができなくなっていてそろそろ寿命かと思っていたトークマスターⅡ
処分する前に、ふと販売元のサイトをみたらリコール告知(無償電交換プログラム)があった。
こんな場合、自分の所有しているのはリコール対象外という事が多いが、今回はズバリ該当!
すぐに連絡したらヤマト運輸のオニーさんが回収にやってきて、数日後無事にカムバック。
ちゃんと充電もできて完全復活のトークマスターⅡ。
やけを起こして捨てなくてよかった〜。
電源オンで"HELLO"とご挨拶、メデタシメデタシ。

2014年4月7日月曜日

マンガ全席第35話【リンゴの妄想】


このマンガの1コマ目で「リンゴをかじると血が出ませんか?」と言っているのは、当時のコマーシャルのセリフ。
この頃は、リンゴといえばこれをイメージしたものだ。
現代でリンゴといえば、アップルコンピュータだろう。
リンゴをかじった小津クン、血は出なかったけど何かが閃いた。
ひとくちかじった跡の残るリンゴが、自分の未来に何か関係があるような気がしてならなかったが、それが何かは全然わからない。
コンピュータという言葉は聞いたことがあったが、マウスもタブレットも聞いた事も見た事もなかったこの時代、まさか21世紀までマンガ家として活動して、アップルのコンピュータで原稿を制作しデータで渡すなんてことになるとは夢にも思わなかった小津クンだった。
(いつになるかわからないけど、次回に続く)

2014年4月6日日曜日

マンガ全席第34話【平日昼間に集まる人々】


売れないマンガ家のいちばんいいところ、それは時間にしばられないこと。
たいして仕事をしていないので、毎日締切に追われるようなスケジュールではない。
ゆえに平日昼間にブラブラする生活をおくっている。
ただし近所の住民からは怪しまれるかもしれない。
学生に見られたり、浪人に見られたり、夜のショーバイに見られたり、とにかくサラリーマンではないなと思われる。
ところで、昔のプロ野球はダブルヘッダーというのがあった。
昼間からまず第一試合があり、少し休んで夕方にかけて第二試合を行い、その間入れ替え無しで楽しめるというものだ。相当時間がないと楽しめない興業ではある。
で、相当時間があるというか、ヒマを持て余している売れないマンガ家約二名は、まだドームではなかった後楽園球場にやってきた。
しかしこの日は、国民的人気選手の引退試合ということもあり、平日にもかかわらず大勢の観客がつめかけていた。おそらく仕事をさぼってやってきたサラリーマンと思われるスーツ姿の人もかなり見受けられる。この日ばかりは、売れないマンガ家もサラリーマンも、引退する選手に声援をおくり、その最終打席は併殺だった。嗚呼!
(明日に続く)

2014年4月5日土曜日

マンガ全席第33話【家出少年に説得】


かけだし漫画家の小津クンにも少しはファンがいる。
中には単なるマンガの読者でなく、漫画家志望の少年もいる。
そんな漫画家志望少年にとって、天才的な漫画家に対しては「ああなりたいな〜」という憧れだけだろうが、小津クン程度の漫画家なら「これくらいならボクでもなれるんとちゃう?よしなろう!」と思えてしまう。
ある日の事、漫画家志望少年が家出をして小津クンのところに向かっているとの連絡が警察から入って来た。
面識はないものの、何度か手紙のやりとりをしたことがある少年だった。
そんな手紙の中で小津クンは「キミはなかなかセンスがあるから何かあったら訪ねておいでよ」なんてテキトーな事を書いていたもんだから、それを真に受けた少年が家出して、向かっていると言うわけだ。
来てもらっても、昔の徒弟制度の時代じゃないから弟子入りなんてこともできないし、そのうちアシスタントを頼むかもしれないから、今日の所はひとまずウチに帰ってね!なんて説得しようとあれこれ考えていたがその必要は全くなかった。
雑誌に掲載されている住所をたよりに小津クンの住むアパートにやってきた家出漫画少年は、そのあまりのボロっちさにガッカリして、そのまま家に帰るのだった。ある意味、小津クンがグダグダ言うよりもよっぽど説得力のあるのが今の小津クンの生活ぶりだったのだ。とは言っても、小津クン自身はそれなりに楽しんでいるんですけどね。

2014年4月4日金曜日

マンガ全席第32話【ゲタばきデート】


1970年代のラジオは深夜放送全盛時代で、リスナーを招待しての公開録音コンサートがよくあった。
おカネのない小津クンは、このような催しによく応募していた。
応募するのはメールではなくハガキで、料金が7円から10円になった頃のことだ。
コンサートに出演するのは主にフォークソング系で、その中でもゲタばきがトレードマークだったのが、その頃「赤色エレジー」がヒットしていた、あがた森魚さん。
それに影響されてか、小津クンもゲタばきで公開録音コンサートにやってきたのだが、入り口でとがめられ、スリッパに履き替えさせられた。
ステージの上でのゲタは許されても、客席のゲタばきは許されないのだった。
めったにないデートなのに、履き替えたゲタをビニール袋に入れて、スリッパでペタペタ歩く姿では恋は生まれないのだった。愛は愛とて何にもならない。
(明日に続く)