2009年2月28日土曜日

You Tube版『ウクレリアンの極み』ほめられてウクレレの巻


ODA-SAN作、ラピタネット連載マンガ『ウクレリアンの極み』の未発表カラー5コマ版の第三弾。
今回はウクレレをほめられて、嬉し恥ずかし、やがて悲しいウクレリアンの気持を赤裸裸に描いているが、例によってこの気持はウクレリアン以外には伝わらない。

2009年2月27日金曜日

和幸の新作、ひっぴぃえんど

いや、べつに、トンカツ屋の和幸の新メニューではない。
加藤和彦と坂崎幸之助の二人バンド、和幸(かずこう)の新しいアルバムタイトルが、ひっぴぃえんど
通常盤は iTunes Store でも買えるが、今回はデータではなく形のあるブツが欲しかったので、スペシャル盤を銀座山野楽器で購入した。おまけの秘蔵映像集 DVD には、ウクレレを弾く二人の姿も見ることができて、なかなか楽しい。

収録曲タイトルが、「タイからパクチ」、「ナスなんです」等々ときては、あの曲、この曲が、どんなふうに料理されているのか聴く前からワクワクする。
「池にゃ鯉」、これだけは何かな?と思ったが、音読すると謎がとけた。
正解は、「春よ来い」だった。う〜ん、かなり苦しい。
ざっと聴いたかぎりでは。この曲のギターバトルが一番の聴き所。70年代の長髪の若者の姿が眼前に蘇る。もっとも、当時の若者は今や長髪が不可能になっている場合が多いのだけど。

もうこれらのタイトルだけで、イメージが沸々とわいて来るではないか。わいてこない人は聴いてもあまり面白くないかもしれない。
ちなみに僕は、はっぴいえんど、加藤和彦のソロアルバムを、アナログレコードで持っている。カバー曲の、「ゴロワーズを吸ったことがあるかい 」のオリジナルが収録されたムッシュのアナログレコードも持っている。鈴木茂のはっぴいえんど解散後のソロアルバムも持っている。おっと、今は鈴木茂関連は深入りしないでおこう。え〜と、CSN&Yももちろん持っている。

全編1960年代後半から1970年台前半の空気感が充満したこのアルバム、ヘッドフォンで聴いていると、気がつくとあの頃にトリップしてしまいそうだ。
はっぴいえんどの生演奏を初めて聴いたのは池袋の歩行者天国のイベントだったなぁ、なんて記憶が蘇る、あれは真実の記憶なんだろうか。演奏する、はっぴいえんどの横では、猿回しをやっていたような記憶もあるが、単なる勘違いなのか今となってははっきりしない。
そんな頃、ボクは漫画家としてデビューした。
そして40年、新入社員として一緒に仕事をした編集者が、いつしか編集長になり、そろそろ定年を迎える人もいる。
漫画家は定年がなくて良かったとも思うが、退職金がないのは寂しいなぁとしみじみ思う。
あの頃は、40年後の自分の姿などまったく想像もつかなかったが、まぁ、いろいろあってなんとかなるもんだ。
でも、40年たってこのようなアルバムを聴くとは思わなかった。さて、40年後はどうなんだろう、はたしてボクや和幸は、まだこの世にいるのか。
それにしても歌詞カードの文字が小さくて読み難い。嗚呼、これが40年の歳月の重みか。
そんなこんなを考えながらこのアルバムを聴くのも、昔の若者の特権かもしれない。

2009年2月26日木曜日

略称スタバに入れなかった男のハナシ

男はその日、例によってフィルムセンター、伊東屋、アップルストア、MUJI、ビックカメラといういつもの徘徊コースをうろついていた。ちょっと小腹も空いたので、略称スタバでコーヒーとサンドイッチでもと考え、これまでも利用したことのある、とある略称スタバの店に足を向けた。
店内を見渡すとソファ席は空いていなかったが、通路側のカウンター席が一つ空いていたのでそこに座る事にした。レジで並んでいる客も見当たらない。
早速レジで注文を言ってお金を払おうと手にコインを握ったとたん、レジの女性スタッフが何やら言ってきた。

(店)「お客様、席はおとりでしょうか?」
(男)「いや、とっていないけどあそこのカウンター席が空いているみたいだから」
(店)「それでしたら、まず席をとってからにしてください」
(男)「うん、大丈夫だから、その必要はないよ」
(店)「ですが、まず先に席をおとりください」
(男)「もうレジまで来てるし、またわざわざあそこまで行くのもアレだし・・・」
(店)「でも、もしも席がありませんと大変ですから・・・」

客同士のトラブル防止のためなのか、接客マニュアルにそう書いてあるのか、そのスタッフは男に向かって、まず席を確保せよと言うばかりで、一向に注文に応じない。
たぶん席を巡って客同士がいざこざを起こすのを未然に防ぎたいがためなのだろう。そうなった時は客同士でなんとかすればいいわけで、店側のこの態度は大きなお世話以外のなにものでもない、と男は思う。
それに、せっかくレジ前まで来ているのに、再び通路側のカウンター席まで行って、荷物を置いて再度レジ前まで戻ってくるのは面倒だとも思う。そもそもこの男は、席に自分の荷物を置きっぱなしにするのはなんだか不用心だよなぁ、と考えるタイプだった。
しかし、目の前には、注文に応じてくれそうにないスタッフが使命感をもって立っているばかり。
このままでは埒があかないので、男はコインを握った手をポケットに戻し、注文をあきらめて、略称スタバをあとにした。
外の通りを歩きながら、今までよく利用していた略称スタバだったが、こんな経験は初めてだし、あの執拗な発言は何なのかと男は思う。
腹が減ってるせいか、だんだん腹が立ってきた男は、帰宅後に家で使用している略称スタバのマグカップを床にたたきつけた。しかし中途半端な怒りだったせいか、淵が少し欠けただけだった。
マグカップには何の罪も無いのに、無益な事である。
その後、男は問題の略称スタバ店だけでなく、略称スタバそのものに足を向けなくなった。
些細なことをいつまでも根に持つ、ウジウジした性格の男の、ささやかな抵抗だった。

2009年2月25日水曜日

『日本一短い母への手紙』コンビニ版単行本発売

漫画サンデーのシリーズ『日本一短い母への手紙』のコンビニ版単行本が、宙出版より発売された。
これまでの版よりも、ページは増えて価格は下がった。
372ページで、524円+税。
表紙写真は原作者の西ゆうじ氏の手によるもの。
コンビニに行ったら、手にとってみてほしい。
と言っても、僕自身はあんまりコンビニに行かないので、まだ店頭では現物を見ていない。

コンビニにはコピーをとりに行くくらいだが、これまで利用していたコンビニAが、先日突然閉店してしまった。
そのコンビ二Aでは、スタッフのおばちゃんが話好きで、ボクが漫画の原稿をコピーしていると
「ニイちゃん頑張ってるね〜」
と励まし(?)のお言葉をいただいていたものだ。
そんなコンビ二Aがなくなったので、しかたなくちょっと先にあるコンビニBに行った。
慣れない店内なのでコピー機がどこにあるのかわからずウロウロしていたら背後から声がかかった。
「ニイちゃん、ここのコピー機は前のより性能がいいよ」
なんとそこには、これまでコンビ二Aにいたおばちゃんの姿があった。
このおばちゃん、コンビ二Aからコンビ二Bに移籍していたのだ。
これでも結構歳をとってるんですが、僕の事をニイちゃんなんてよんでくれるのは、このおばちゃんくらいのもんだ。
というわけで、これからはコンビニBに通うことに決めた。

2009年2月18日水曜日

『まんが日本の歴史人物事典』四刷、読んでよりとも〜

すでに書店には出回っているが、『まんが日本の歴史人物事典』四刷のお知らせ。
今回の大きな改訂箇所は97ページの源頼朝の項。
1192年、いい国作ろう鎌倉幕府。
この言い回しのように、鎌倉幕府ができたのは1192年だと言われていたが、どうも近頃では鎌倉幕府ができたのは1185年という説が有力になっているらしい。
1192年は征夷大将軍に任命されたということで、今回のようなコマに変更になった。
お手元に本のある方は、このように読み替えてほしい。
しかし実際はどうだったのかは、頼朝さんに訊いてみなとも、いや、訊いてみないとわからない。

2009年2月15日日曜日

モスラ対ゴジラ対オジさん

東京国立近代美術館フィルムセンターで、2009年1月6日(火)から2月22日(日) の期間、【怪獣・SF映画特集】が催されている。
先日、その中の1本『モスラ対ゴジラ』を見た。
映画の内容はタイトル通りだから省略。
圧巻は、上映後フィルムセンターから京橋交差点方面に向かって歩く人ごみの中にいた。
それは50代のジャンパー姿のオジさん。
そのおじさんの周囲の人が、なにやらオジさんのほうをチラチラ見ている。
なにごとかと歩を早めておじさんの背後に接近したら、おじさんのつぶやきが聞こえてきた。
「モスラ〜やっ♪モスラ〜やっ♪」
おじさんはモスラの世界に入り込んだまま雑踏の中を歩んでいる。
モスラ〜やっ♪モスラ〜やっ♪と歌いながら歩くオジさんの肩に、二つの小さなシルエットが見える。
よく見るとその姿は、ザ・ピーナッツなのだった。

2009年2月13日金曜日

行く仕事、来る仕事

昨年からの企画で、いつでもスタートできる準備をしていた仕事が、諸般の事情でペンディング状態に。
と思ったら、ぽしゃっていたはずの別の企画が急に息を吹き返し、こちらはすぐに取りかかる事になった。
こんなこともあろうかと密かに準備していたので、まぁなんとかなりそうではある。
というわけで、一勝一敗。

2009年2月12日木曜日

Nutscoウクレレ第四世代

『ウクレリアンの極み』にも時々登場しているNutscoウクレレの、第四世代の予約が始まった。
昔、「いつかはクラウン」という宣伝文句があったが、ウクレレ業界では「いつかはNutsco」と言われているウクレレの逸品である。
ODA-SANも触ったことはあるけど、まだ所有はしていない。
う〜ん、いつかはNutsco♪

2009年2月8日日曜日

You Tube版『ウクレリアンの極み』アウトドアにての巻


ラピタネット掲載ウクレレ4コマ漫画『ウクレリアンの極み』の、未発表カラー5コマ版第二弾「アウトドアにて」の巻がYou Tubeで好評公開中。
ペンネームのODA-SANは、もちろ んOHTA-SANへのリスペクト。

2009年2月5日木曜日

かくて深刻な、確定申告

出版社等から送られてくる昨年分の支払い調書もそろったので、早めに申告の下書きでもしてみるかと税務署から送られていた確定申告用紙の入っている封筒をあけてみて驚いた。
申告用紙は入っていたが、内訳書が入っていない。
この数年だいぶ簡略化されてきていたからとうとう内訳書も廃されたのか、ということは必要経費も記入する必要がないのか、ということは納税者を全面的に信じてくれるのか、うんうん税務署もやっと納税者性善説になったのかと感慨に浸ってみた。
でも、そんな話は耳にしていなかったので問い合わせてみたら、単なる内訳書の入れ忘れだった。
待つ事数日、写真のように美術家用内訳書は無事に届いた。
内容を確認したら、書き込む項目は去年までと変わらず、当然ながら必要経費を書く欄はちゃんとある。

写真左奥に見えるのは非売品のアップルカレンダー。
お正月のアップルストアの「Macで年賀状イベント」のエントリー記念にもらったもので、実はこれを見てもらうのが本日の主題なのだった。

2009年2月2日月曜日

【怪獣・SF映画特集】怪獣総進撃


東京国立近代美術館フィルムセンターで、2009年1月6日(火)から2月22日(日) の期間、【怪獣・SF映画特集】が催されている。
先日、その中の1本『怪獣総進撃 』を見た。
怪獣さんが出るは出るは、ゴジラ、モスラ、ラドン、ミニラ、キングギドラ、アンギラス、バラゴン、クモンガ、バラン、マンダ、ゴロザウルス。
怪獣オールスター総出演、怪獣の幕の内弁当状態の1時間半、見終わった後は、怪獣ごちそうさまでした。
時は20世紀末、すでに月に基地が出来ていて、月の基地から、小笠原の島の地下基地に電話がかかってくる。
その時の、取り次ぎ役のセリフが凄い。
「月から長距離電話です」
たしかにかなりの長距離ではある。

ここフィルムセンターは、通常はおじいさんの常連客が多く、上映中に大いびきの観客がよくいる。
どのくらいおじいさんかというと、戦前の映画を見て「子供の頃見たよなあ」と語り合うくらいの年齢である。
しかし、今回の【怪獣・SF映画特集】では、いつもの常連爺さん達の姿はほとんど見ない。
この特集の映画が封切られた頃、おじいさん達は働き盛りで映画なんて見る余裕もなく、したがって怪獣映画になんの思い入れもないからだろう。
そんなわけで、いつもの観客と違い若い男女の姿も目立つ。
これなら客席で大いびきなんてこともないだろうと思っていたら、同じ列に座った30代男性が上映前にいびきをかいて眠り始めた。
上映開始後は起きるだろうとたかをくくっていたら、上映を開始しても大いびきをかいている。
いつものおじいさん達と違って若いだけにいびきの音量も大きい。
しかし怪獣映画だから、怪獣の声に消されてそんなには気にならない。
とは言うものの、怪獣が出ない静かなシーンでは、場内に高らかにいびきが響き渡る。思わず周囲の人が振り返ってこちらを見るくらいだから、かなりの音量というのがわかるだろう。
結局、彼はほとんど眠っていたが、映画を楽しめたのか気になる。
しかし、老いも若きも大いびきの輩が出没するここフィルムセンターには、何か人を眠らせる魔物でも棲んでいるんじゃないだろうか。

2009年2月1日日曜日

iPhone生活5ヶ月 股間にワイン

きょうでiPhone生活も5ヶ月が過ぎた。
これまでのiPhoneにまつわる様々なシーンが脳裏をよぎる。先日も、とある某新年会に出席した時にたいへんな危機にみまわれた。

元々アルコールはほとんどダメな体質だったのに、この数年毎日水を2リットル飲む生活を続けているので、水以外の飲料は飲む気がしなくなっている。
常に水分がおなかにあるような状態なのに、更にビールをジョッキでグビグビなんてとても無理というものである。
そこでこのような席ではワインをいただくことにしている。
しかしワイングラスというものは脚が長細いからすこぶる安定が悪い。
この日も、ついうっかりメニューを持った手がグラスに触れて倒してしまった。
通常ならテーブルにこぼれて、ふいてしまえばどうということはないのだが、この時はいきおいよく飛び散り、ふんぞりかえって座っていたものだから、こちらのパンツ(昔でいうズボンね)の腰あたりをめがけてワインがふりかかってくる。
腰にはケースに入ったiPhone。
なんとかiPhoneに水気がかかるのだけは避けたいと瞬時に判断してとっさに腰をひねったら、ワインを股間部分でまともに受けてしまった。
股間はビショビショで、おしぼりで拭いても効果はない。
はいていたのがジーンズだったので、水分をたっぷり吸って、まるでおもらしをしたみたいな有様だ。白ワインだからまだよかったものの、これが赤ワインだったら、股間が赤く染まってまるで血尿が漏れたみたいだったろう。
さいわい店内の暖房が強く、しばらくしたら乾いたので、なにごともなかったように家路についたのだった。
ああiPhoneが濡れなくてよかった。