2011年9月27日火曜日

続・漫画家と読者と、おたよりとコメントと。



数日前から、ちょっとワケあって、押し入れの奥にしまってある昔のマンガの原稿をゴソゴソ探していたら、昔の読者さんからのお手紙が出てきた。
30数年前に、小学館の学習雑誌「小学四年生」に連載していた『ウルトラガール』というマンガの読者さんからものだった。

それによると、主人公のウルトラガールは男か?女か?というクイズを誌上でやったらしく、それに対しての内容のお便りだ。
文面によると・・・
「ガールというのは少女という意味なので、ウルトラガールは女だと思います」
という、かわいいものだった。

このお便りの主に、今からお返事を書いて送りたいとの衝動にかられる。
しかし、紙マンガの読者とWebマンガの読者とでは、反応のスピードが違うと昨日のエントリーで書いたが、いくらなんでも30数年たってからの返信は遅すぎるだろう。
それに今では中年になってしまったこの読者さんは、こんなお便りを出したことなんてすっかり忘れていることだろうから、お返事は出さないことにした。

ちなみに、この画像がモンダイのウルトラガールちゃん。
30数年ぶりに描いたので、どうも似てない気がするが。

2011年9月26日月曜日

漫画家と読者と、おたよりとコメントと。

昔は、漫画家と読者の距離はこうだった。
漫画家が紙原稿を制作して、編集者に渡して、それが印刷所にまわり、書店に本が並べられ、それを読者が購入し、ハガキや封書でおたよりを出してくれる。
月刊誌だと締め切りも早いし、実際にマンガ原稿をかいた時期と、読者からのお便りが届くタイミングは、季節がひとつ変わってしまうくらいのこともあった、
それがWebマンガの時代になって大きく変わった。
データ制作してアップした数分後には読者のコメントがついたりする。

先日アップしたマンガのコメントで面白いものがあった。それは…
「このマンガは昔の学習マンガみたいだ」
というものだ。
この読者の目は鋭い!
ワタクシ、昔、学習マンガみたいのものをいっぱい描きましたから。
結論。
ワタクシの場合、紙からデータに変わっても、マンガ自体は全然変わっていないのでした。

2011年9月24日土曜日

『最悪の仕事の歴史』を読んでいる

歴史関連仕事の資料として流し読みしておこうと思ったら、またまたじっくり読んでしまう本に出会った。
主にイギリスの歴史の裏側の、最悪の仕事がいろいろ紹介されている。どうしても糞尿関連が多いのだが、これもまた歴史の一面なのだと、納得しつつ読んでいる。
まだあと厚さ2センチくらいのページに挑む初秋の午後。

2011年9月23日金曜日

妄想のテーブルひっくり返し


先日、とあるレストランで、上品そうな老婦人二人連れの会話がきこえてきた。

「理想ばかり言っててもだめよね〜」
「そうよね〜」
お孫さんが若気の至りで何か無茶をしようとしているのを嘆いてるかの様子で、さらに会話は続く。
「停電になったら大変よ〜」
「そうよ企業も外国に行っちゃうわよ」
「そうしたらお金もなくなるでしょ」
「そうよね〜」

どうやらお孫さんの話ではなく、脱原発の動きに対しての思いらしい。
なおも会話は気づき、
「やっぱりお金が大事よね〜」
で落ち着いた模様。

放射能汚染のことは気にならない様子に、驚いてしまう。
将来出るであろう被爆した子供たちのことは話題にもならない。
ご自分たちのお孫さんに関連づけては考えないのだろうか。
だんだん腹が立ってきて、その原発推進ご婦人方のテーブルを、星一徹のちゃぶ台のように、ひっくり返したくなったがそこは自重した。

で、ワタクシは、このお上品な老婦人に、心の中でつぶやいた。
イノチアッテノモノダネ・・・。

2011年9月22日木曜日

博ボラ日誌その44 麻疹食物善悪鏡


博物館は、国宝や重文指定の美術工芸品ばかり展示しているわけではない。
歴史資料といった類いのものも展示してある。ひとくちに歴史資料といっても、いろいろある。
大雑把に言ってしまえば、昔のいろんなものあれやこれや。
現在、我々が日常目にしている折り込みチラシやら、駅頭で配っているポケットティッシュに付属のあやしげなビラでも、数百年後には立派な史資料になっているはず。

というわけで、今回紹介するのは、トーハク本館16室で見つけた『麻疹食物善悪鏡』。
ほら、現代でも、ガンにならない食べ物特集とか、よく健康雑誌でやってるでしょ、それの江戸時代版みたいなもの(と言い切っていいものかどうか)。
麻疹に関して、食べてよいものと悪い者が列挙してある。
なんと、輝く第1位に選ばれたのは、沢庵!
しかし、少しだけ食べてもダメだろう。
タクアン食べなければ…失礼しました〜。

2011年9月12日月曜日

博ボラ日誌その43 ああ〜あこがれ〜の〜狸香炉〜♪


先日、博物館ボランティア活動でトーハクに行ったとき、休憩時間に館内をブラブラしていてみつけたのがこれ。
たしか、本館1階のどこかにあった。
たぶん香炉と思われるが、そうじゃなかったら今回のエントリーのタイトルが意味不明になってしまう。
そうじゃなくても意味不明かも知れませんが。
ヒントは、オカッパルですよ♪

2011年9月9日金曜日

コロンブス以前のアメリカ大陸文明はどーなっていたのか

コロンブス関連資料として、ザッと読もうとページをパラパラめくったら、その面白さに熟読しはじめてしまった。
それに、よく考えたら『1491―先コロンブス期アメリカ大陸をめぐる新発見』という書名からもわかるように、コロンブスより前のアメリカがテーマだから、最後まで読んでもコロンブスは出てこないかもしれない。
じゃあ今あわてて読む必要ないような気もするが、ついついページを繰っていく。
しかし、厚さ約4センチもあるから、今日中に読了しそうにはない。
資料探しで、時々こーゆー面白い本に出会うから、困ってしまう残暑の午前。

2011年9月6日火曜日

博ボラ日誌その42 鳥取県で出土した経筒


博物館ボランティアは、館のスタッフではない。
しかし来館者から見れば、首からなにやら札をぶら下げて立っていれば、ボランティアも館のスタッフも同じようなものらしい。
そんなこんなで、先週、突如あるオジさんに話しかけられた。

「鳥取県出土の国宝の経筒がここにあるはずだが、どこにあるかね?」
う〜ん、そう言われてもよくわからないので、e国宝で検索してみるが、ヒットしない。
トーハクが所有していても必ずしも現在展示しているとはかぎらないと説明したが、オジさんは納得しないので、考古展示室の場所をご案内してなんとかその場をしのいだ。
数十分後、オジさんがまたやってきて、「展示してあったよ」と報告をいただいた。ついでに考古品についてのお話もいろいろ伺い、なんとか持ち場交代の時間になって一安心。

オジさんに教えてもらい、はじめて知ったが、経筒というのは、文字通り、経を入れておく筒である。
休憩時間に考古展示室に行って確認がてらiPhoneで撮影したのがこれ。
中に経が入っているかどうかは確認できなかった。

2011年9月2日金曜日

コミスタ勉強会の成果


先日、21世紀中高年マンガ同人誌『新つれづれ草』のメンバー有志で「コミスタ勉強会」なるものを開催した。
その時の成果が、このタチキリ。
今まで、どうやったらタチキリをコミスタで出来るのかわからなかったのだが、今回の勉強会で、定規選択ツールを使うことがわかった。
40年以上、マンガを描いてきたが、たかが枠線でこんなに苦労するのも、新鮮な経験で面白い。
ただひとつ問題がある。
4コマ漫画でタチキリを使用することはほとんどないことだ。

ところで、この画像を見ていて気がついたが、右手のベタの位置がまちがっている。
こんな時、データならレイヤー修正ですむからラクチン、と言いたいところだが、ベタレイヤーなど作らないで直接描いているから、当然のことながら該当部分はまるまる描きなおしになる。
ワタクシなぜかレイヤーなるものが嫌いで、コミスタの場合でも、ラフレイヤーとか下書きレイヤーなるものも使わずに、いきなり描画レイヤーで線を入れている。
まぁ、絵柄的に(笑)すぐ修正できるタイプなので、どうってことないですが。
実際、紙に描く場合でも、ほとんど下書きなしで線を入れるので、ある意味、アナログとデジタルとの統一感はあるかと。

ちなみに、画像は復刊した『新つれづれ草』で華々しく連載開始したものの、このところ休載が続く『汗かきおちんこ君』に登場する、「おちんこパパ」さん。