2011年10月25日火曜日

信号が変わるまでの決断


いや〜、昨日10時半頃アップルストア銀座付近をグーゼン(?)通りがかったら、アップルストアから山野楽器方面にある宝くじ売りボックスあたりまで30人くらいの行列があってビックリ。
iPhone4S発売から10日経ち、まだこんなに並んでるというか、もうこのくらいしか並んでいないとみるか判断は分かれるが、一瞬の決断で最後尾に並んだ。
11時頃には50人くらいに列がのびた頃、アップルストアのオネーさんが希望のカラーと容量をききつつリクエストに準じたカードを配り始めた。
きけば、あと3~4時間待ちとか。
う〜ん、2時間くらいなら待ってもいいが、5時間以上となると、とても待つ気にはならないが、3~4時間はビミョーだよね〜、と後ろに並んでいた青年と顔を見合わせる。
その青年、ドコモからの乗り換えでソフトバンクで契約するという。
どうも思ったよりauを選ぶ人は少ないようで、時々オネーさんがやってきて、「auのお客様はどうぞ」といって順番を繰り上げて手続きのため店内に誘導していくのだが、その数は少ない。
8対2くらいの割合でソフトバンクのようだ。

で、その青年、オネーさんが配ったカードを見つめて思案している。
12時半にアポがあるらしく離脱するかどうかの判断を迫られている様子。
「打ち合わせなら、ここに来てもらえばいいのに」
という私の無責任な助言には目もくれない。
離脱する時は、その注文カードをアップルストアに返却するのだが、そのカードには10/24と手書きメモがある。
それを見た私の2回目の助言
「じゃあ打ち合わせが終わった後、午後にそのカードを持ってくればいいんじゃないの」
青年の目はキラリと輝く。
その目は前方の、アップルストアから松屋(牛めし屋じゃないよ百貨店のほう)を結ぶ横断歩道の先にある信号を見つめている、
「信号が変わるまでに決断します!」
青年がそう言い終わるやいなや信号がかわり、次の瞬間青年はスタスタと松屋横の東京メトロへの地下入り口に向かって歩き始めていた。
「じゃっ、お互いうまくいったらiPhone4Sゲットだぜ」
と別れたのだが、いま思うと連絡先をきいて、その後の動きを報告してあげればよかった。

てなわけで、その後もがんばって並んで、
「なんだお前たちiPhone4Sで並んでるのか、俺なんかもう持ってるもんね〜」
とiPhone4Sを見せびらかした白人のおっさんが来たり、
「予約の列ですか?」
ときいている日本人客に対して
「そう、並んでください」
と、ある程度日本語がわかる外国人スタッフが間違って教えてるのを訂正して
「いやこれは予約しないで並んでるんです」
と説明したりしてる間になんとか手続きが終わり、iPhone4Sを手にしたのが午後1時前。

たしかにあのまま並んでいたら、あの青年はアポに間に合わなかったが、その後またやってくれば入手できるくらい列は短くなり、せいぜい10人程度の行列になっていた。
果たしてあの青年は、無事にiPhone4Sを入手できたのだろうか。
このブログを読んでいたら連絡してよ、と言っておく。
それにしても、信号が変わるまでの決断とは、いいね!

2011年10月23日日曜日

21世紀中高年マンガ同人誌「新つれづれ草」第二回原画展チラシ


既にTwitterでもお知らせしましたが、21世紀中高年マンガ同人誌「新つれづれ草」第二回原画展チラシができました。
今回の目玉は、特別企画コミカライズコーナー。
こーゆージャンルの原画が展示される機会は少ないので、一見の価値ありかと。
ワタクシも『デンセンマン』で参加予定でしたが、原稿が見つからず当時の掲載誌の展示だけになりました。

期日:2011年11月24日(木)~27日(日)
会場:江東区文化センター2階ロビー

2011年10月22日土曜日

博ボラ日誌その46 ソーゴーブンカテンのススメ



来週の火曜日、10月25日からトーハクでは、特別展「法然と親鸞ゆかりの名宝」が始まるが、たいていの人は、平成館で開催される特別展だけ見て帰る。
しかし、ちょっと待ってほしい。
実は、総合文化展がなかなか充実していて面白いのだ。
この総合文化展、いつも同じものを展示しているわけではなく、かなり頻繁に模様替えをしている。
先週、久しぶりに博物館ボランティアに行ったら本館18室の展示が大幅にかわっていてびっくり。
なかなか見応えのあるものがそろっていたので、ちょっと紹介。
う〜ん、オネーサン蚊にさされて痒そう〜。

2011年10月12日水曜日

あたしゃベルベル


押し入れの中のどこかにある探し物はいまだに見つからない。
そのかわりに、こんなものが出てきた。

掲載誌の入った段ボール箱のすみっこにあった紙片がコレ。
その紙片に描かれた絵をジ〜ッと見つめていたら記憶が蘇ってきた。

どうやら昔、「少女コミック」に連載していた『あたしゃベルベル』。
この大きさだから、予告か何かのカットと思われるが、詳細は定かではない。
2色原稿だから表紙でもないし…。

このマンガには思い出がある。
それは読者からの手紙。
といってもファンレターではなく、『あたしゃベルベル』の掲載ページを細かくちぎって封筒に入れて送ってくれたもので、その手紙の内容は、「私の好きな○○先生の作品が載っている本に、こんな下品なマンガをいっしょに載せるのはやめて!」というものだった。
う〜ん、まぁ上品とはいえないが、そんなに怒らなくてもいいのにと思った若き日の一ページ。
細かくちぎって破られたのは数ページだったけど。

2011年10月10日月曜日

毛抜きとペンタブレットの芯


ペンタブレットはあんまり使わないので、今までその機会がなかったのだが、はじめてペンの芯を替えてみた。
芯を替えるには、現在の芯を本体から出さないといけないのだが、その方法がわからない。
説明書には、ただ芯を抜いて、新しい芯に入れ替えるだけと書いてある。
しかし、芯を指でつまんで引っ張ってもなかなか抜けない。
ペンチで引っこ抜くのも大げさなので、毛抜きを使ってみたら、簡単に抜けた。
拍子抜けするくらい、すぐに抜けた。
ウ〜ン、この場合は、芯抜けするくらいといったほうがいいのかも。

で、今度は芯を入れる番だが、ここでまた悩んだ。
試しに指でつまんで差し込んだら、これまた芯抜け、いやこの場合は芯は抜けないので、拍子抜けするくらい、すぐに入った。
これでいいんだろうかと訝しがりつつ、指で抜きにかかったら抜けない。
その後は、何も問題なく使用できているので、これでよかったんだろうが、初めてのペンタブレット芯替え作業はキンチョーのひとときだった。

2011年10月3日月曜日

博ボラ日誌その45 単眼鏡のススメ



美術館や博物館に行くと単眼鏡を手に展示物を見てる人いるでしょ?
なんだか、昔のドアの鍵穴から、部屋の中をのぞいているようなアレです。
鑑賞している本人は、熱心な美術愛好家なんでしょうが、ちょっとデバガメみたいな気がしないでもないですがね。

博物館ボランティアでフロアに立っていると
「単眼鏡使ってもいいですか?」
と訊かれることがある。
もちろんOK!
ここトーハクは単眼鏡だけでなく、写真撮影もOKの展示物が多い。
作品だけでなく、建物自体を撮影する人も多い。
映画や雑誌などの媒体の撮影にも、使われることもある。

で、話は戻って、この単眼鏡というしろもの、老眼になって近くが見えにくくなった世代にはとても重宝する。
倍率はいろいろあるが、そんなに高倍率は必要ない。
倍率が高いと、手ブレで見にくくなるので、倍率は4倍くらいで大丈夫。
これをポケットに忍ばせておいて、お目当ての作品を発見したら、すかさず単眼鏡を取り出し、じっくり見る図は、なかなかきまっている(と本人は思っている)。
ただし、浮世絵美人版画の肌のキメを鑑賞するのはいいが、その作品を見るきれいなオネーさんの肌を、この単眼鏡で観察するのはモンダイがあるのでやめましょう。

2011年10月1日土曜日

それは touch じゃないよ〜


ちょっと面識のある人のブログを偶然目にした。そこに「 iPod touch は素晴らしい!」という内容のエントリーがあったのだが、表示してある写真はどう見ても iPhone 3GS。
こんなとき、「いやそれは iPod touchではなくてiPhone 3GSなんです!」とコメントつけるのもアレなので、そのままにしておいた。
しかも2010年初頭の記事だから本人はそんなこと忘れているでしょうし。
でも気になる〜。
そんなに会うことはない人だが、もしかしたら今後会う機会があるやも知れず、姿を見かけたら、やっぱり言ってしまいそうな気がする。
そんなこと言ったら「また〜Macの人はすぐ細かいこと言うんだから〜」と言われるのは、ほぼ間違いない。
…と、こんなことを自分のブログに書いたら、何かの拍子に件の御仁が見るやも知れぬので、Facebookに書こうとしたら、文字数オーバーでNGだったので、やっぱりここにエントリー。
ああ、胸の中のもやもやを吐き出してスッキリしたですばい。

2011年9月27日火曜日

続・漫画家と読者と、おたよりとコメントと。



数日前から、ちょっとワケあって、押し入れの奥にしまってある昔のマンガの原稿をゴソゴソ探していたら、昔の読者さんからのお手紙が出てきた。
30数年前に、小学館の学習雑誌「小学四年生」に連載していた『ウルトラガール』というマンガの読者さんからものだった。

それによると、主人公のウルトラガールは男か?女か?というクイズを誌上でやったらしく、それに対しての内容のお便りだ。
文面によると・・・
「ガールというのは少女という意味なので、ウルトラガールは女だと思います」
という、かわいいものだった。

このお便りの主に、今からお返事を書いて送りたいとの衝動にかられる。
しかし、紙マンガの読者とWebマンガの読者とでは、反応のスピードが違うと昨日のエントリーで書いたが、いくらなんでも30数年たってからの返信は遅すぎるだろう。
それに今では中年になってしまったこの読者さんは、こんなお便りを出したことなんてすっかり忘れていることだろうから、お返事は出さないことにした。

ちなみに、この画像がモンダイのウルトラガールちゃん。
30数年ぶりに描いたので、どうも似てない気がするが。

2011年9月26日月曜日

漫画家と読者と、おたよりとコメントと。

昔は、漫画家と読者の距離はこうだった。
漫画家が紙原稿を制作して、編集者に渡して、それが印刷所にまわり、書店に本が並べられ、それを読者が購入し、ハガキや封書でおたよりを出してくれる。
月刊誌だと締め切りも早いし、実際にマンガ原稿をかいた時期と、読者からのお便りが届くタイミングは、季節がひとつ変わってしまうくらいのこともあった、
それがWebマンガの時代になって大きく変わった。
データ制作してアップした数分後には読者のコメントがついたりする。

先日アップしたマンガのコメントで面白いものがあった。それは…
「このマンガは昔の学習マンガみたいだ」
というものだ。
この読者の目は鋭い!
ワタクシ、昔、学習マンガみたいのものをいっぱい描きましたから。
結論。
ワタクシの場合、紙からデータに変わっても、マンガ自体は全然変わっていないのでした。

2011年9月24日土曜日

『最悪の仕事の歴史』を読んでいる

歴史関連仕事の資料として流し読みしておこうと思ったら、またまたじっくり読んでしまう本に出会った。
主にイギリスの歴史の裏側の、最悪の仕事がいろいろ紹介されている。どうしても糞尿関連が多いのだが、これもまた歴史の一面なのだと、納得しつつ読んでいる。
まだあと厚さ2センチくらいのページに挑む初秋の午後。

2011年9月23日金曜日

妄想のテーブルひっくり返し


先日、とあるレストランで、上品そうな老婦人二人連れの会話がきこえてきた。

「理想ばかり言っててもだめよね〜」
「そうよね〜」
お孫さんが若気の至りで何か無茶をしようとしているのを嘆いてるかの様子で、さらに会話は続く。
「停電になったら大変よ〜」
「そうよ企業も外国に行っちゃうわよ」
「そうしたらお金もなくなるでしょ」
「そうよね〜」

どうやらお孫さんの話ではなく、脱原発の動きに対しての思いらしい。
なおも会話は気づき、
「やっぱりお金が大事よね〜」
で落ち着いた模様。

放射能汚染のことは気にならない様子に、驚いてしまう。
将来出るであろう被爆した子供たちのことは話題にもならない。
ご自分たちのお孫さんに関連づけては考えないのだろうか。
だんだん腹が立ってきて、その原発推進ご婦人方のテーブルを、星一徹のちゃぶ台のように、ひっくり返したくなったがそこは自重した。

で、ワタクシは、このお上品な老婦人に、心の中でつぶやいた。
イノチアッテノモノダネ・・・。

2011年9月22日木曜日

博ボラ日誌その44 麻疹食物善悪鏡


博物館は、国宝や重文指定の美術工芸品ばかり展示しているわけではない。
歴史資料といった類いのものも展示してある。ひとくちに歴史資料といっても、いろいろある。
大雑把に言ってしまえば、昔のいろんなものあれやこれや。
現在、我々が日常目にしている折り込みチラシやら、駅頭で配っているポケットティッシュに付属のあやしげなビラでも、数百年後には立派な史資料になっているはず。

というわけで、今回紹介するのは、トーハク本館16室で見つけた『麻疹食物善悪鏡』。
ほら、現代でも、ガンにならない食べ物特集とか、よく健康雑誌でやってるでしょ、それの江戸時代版みたいなもの(と言い切っていいものかどうか)。
麻疹に関して、食べてよいものと悪い者が列挙してある。
なんと、輝く第1位に選ばれたのは、沢庵!
しかし、少しだけ食べてもダメだろう。
タクアン食べなければ…失礼しました〜。