2014年3月1日土曜日
マンガ全席第22話【たびかさなる打ち合わせ】
同人誌はともかく、商業誌のマンガとなると、作者が勝手に描けばいいってもんでもない。
担当編集者との綿密な打ち合わせも必要になる。
作画前のネーム段階で、編集側がツベコベ、いや、アレコレ意見を出して来て修正していく作業である。漫画家側からすると、内容が面白ければ打ち合わせ1回でゴーサインを出してほしいものだが、なんだかんだあって何回も手を入れるのが普通らしい。だんだん経験を積んでくると、このへんの呼吸がわかってきて、最初のネームではわざと不完全な構成にして、つっこみどころを用意したりすることもある。
で、結局のところゴーサインが出たのは、一番最初のバージョンのネームだったりすることもある。なぜ、そんなことがあるかというと、何回も打ち合わせをして、よけいな口出し、いや、的確な助言を出してきたと自負する編集者自身が、最初のバージョンがどうだったかを覚えていないことがよくあるからだ。
というわけで、漫画家と編集者の打ち合わせのほとんどは時間の浪費である。しかし、そんな中から別の発想が出てくることもあるから、あながち無駄とも言えないのである。じゃあ、打ち合わせはしたほうがいいのか、しないほうがいいのか、どっちなんだと言われそうだが、世の中のほとんどの問題と同じで、そんなのどっちでもいいや!というのが結論である。
(明日に続く)
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