2013年12月20日金曜日
マンガ全席第1話【幻の肉筆同人誌】
突然スタートしたこのコンテンツ、そもそもは2008年に突如復活したマンガ同人誌「新つれづれ草」で、メンバーの原稿が集まらない時に、ページ調整の為に描いた穴埋め原稿が発端である。そんなスタートだったが、描いてるうちにだんだん興が乗ってきて、大幅に加筆修正したものが本編である。ただし、仲間内用に描いたものなので、そのままでは意味がよくわからないものも多く、今回公開するにあたって、蛇足ではあるが個々の解説文のようなものを付ける事にした。
第1話【幻の肉筆同人誌】
まだコミケもなかった頃、日本ではそろそろ原発が動き始め、当時のマンガ少年達も全国各地で動き始めていた。インターネットもない時代、各地のマンガ少年達は文通で情報交換をしつつ、気のあう仲間達で同人誌活動をするグループも出現していた。コピーも一般には普及していなかった時代なので、活動の中心は肉筆回覧誌だった。
このマンガに登場するマンガ同人誌『またずれ草』も、そんな同人誌のひとつである。
その頃実際に『またずれ草』という同人誌があったかどうかは定かではないが、仮に実在したとしても、このマンガに登場する『またずれ草』とは無関係であることを、おことわりしておく。
ニクヒツカイランシという語感が、かなり迫力あるが、B4画用紙に描かれた文字通り肉筆のマンガ原稿を綴じて、メンバーに郵便で送付して回覧するというものである。北海道から九州(この頃まだ沖縄は返還されていない。まぁ現在もアメリカの影響が強大という点では同じような気もするが…)まで散らばったメンバーの間を行き来するシステムなので、所在不明になったり、原稿が紛失したりと、約40年たった今では、当時のままで残っている『またずれ草』は一冊しかないというのが今回のオチである。
(明日に続く)
2013年12月17日火曜日
iPhone5 を首からぶらさげてみた
iPhone4S の時代はコネクタに差し込んで首からぶら下げるタイプのストラップを使用していたが、iPhone5 でコネクタの形状が変更になって、それまでのストラップが使えなくなり困っていたところ、やっと首からぶら下げるタイプの Colorant Link Outdoor NeckStrap Case ネックストラップケースを入手してこの問題が解決した。
もはや、時代は iPhone5 ではなくてiPhone5S の時代だが。
2013年12月9日月曜日
年賀状とビートルズと材木屋
今年も年賀状の季節になった。
漫画原作者の西ゆうじ氏が亡くなって十ヶ月。
もう彼からライカのイラストを描いた年賀状は来ないんだと思うと寂しさが募る。
1986年『家庭の事情』の原作者として彼と出会ったのが、交流の始まりだった。
それまで、原作付き漫画の経験がなかった僕と、放送作家から漫画原作者に転身中だった西ゆうじ氏との組み合わせを考えたのは、ビッグコミックオリジナル(小学館)の名編集者Hさんだった。
ある日、Hさんから電話がかかってきて、その内容は
「辰っつあん、原作付きやってみない?」
というものだった。
なんだかよくわからないまま編集部まで出かけて、原作のシナリオを見せてもらった。
それまで、原作付きの漫画に縁がなかったので、
「ヘ〜っ、漫画の原作シナリオはこういうものなのかァ」
と妙に感心したのを覚えている。
でも、あんまり原作付きに興味がなかったので躊躇していると、編集者Hさんがこう言った。
「内容はどんどん変えていいからね。それにこの人物だけど、シナリオでは男性だけど女性にしてよ」
原作と言うものは一字一句変えてはいけないのではと思っていたので、それならできそうだと引き受けることにしたのだった。
そんなわけで僕にとっての初めての原作付き漫画『家庭の事情』はビッグコミックオリジナル増刊号に掲載され、思いのほか評判がよかったようでシリーズ化されることになったのだが、一番とまどったのは、編集者でも原作者でもなく漫画家の僕だった。
そもそもこれまでずっと4コマ漫画中心の仕事だったので、アシスタントはいない。4コマ漫画に比べてページ数の多い原作付き漫画を、定期的に制作できる状態ではなかった。背景を手伝ってくれる人を、編集部に紹介してもらったり、劇画家(今、こんな言い方あるのだろうか?)の友人に紹介してもらったりと、なんとか量産体制を整えた。しかし、プロダクションシステムで制作するわけではなく、背景を外注するという方式なので、まずアシストしてくれる人のスケジュールをきき、それに合わせてネームから作画の日程を決めるという、なんだかよくわからない制作工程だった。4コマ漫画家なのに、なんでこんな苦労をしてまで原作付き漫画を描かねばならないのかと、悶々としつつもそれなりに楽しめたのは原作者の西ゆうじ氏との相性がなかなかよかったからだ。
彼とは、同じ話で何度でも盛り上がることができる感覚が共有できた。その都度、微妙に話の内容が違っているのだが、それでも楽しかったのだ。もしかしたら、お互いの話を全然聞いていなかったのかも知れないが、とにかくウマがあったんだろう。
他の原作者と漫画家との関係がどうなっているのかよく知らないが、我々はよく会って打ち合わせをした。それも編集者と打ち合わせをする前にだ。
まず、なんとなく構想ができたら西氏から電話がかかってくる。
まだシナリオができる前に二人で会って、あーでもないこーでもないと練り上げて行く作業は、常日頃ひとりで四コマ漫画の構成をやっている作業とは趣きが違ってなかなか面白かった。その合間に、全然関係ない話が入って、おおいに盛り上がるのは毎度のことだった。場所はファミレスが多かったのだが、あんまり美味しいとは思えないコーヒーを何杯もおかわりして、店を出る頃には二人とも腹がダボダボになっていた。
ある打ち合わせ後のこと、漫画の中にバッティングセンターだったかボウリング場だかが出てくるので、参考がてら見に行こうと言う事になった。彼の自転車に二人乗りしてファミレス前の急な坂道を下って行ったのだが、この自転車には荷台がないので、僕はハブ付近に足をのせて西氏の肩に手を置き、振り落とされまいと必死だったのを覚えている。当時二人とも三十代だったが、平日の真っ昼間から自転車に二人乗りして奇声をあげて坂道を下っている図は、若いのにリストラされた変な人たちね〜と周囲からは思われていたにちがいない。
その数日後、編集者との打ち合わせの場で、西氏が清書したシナリオを見せられるのだが、こちらはとっくに内容を知っているのに、さも初めて見たような雰囲気で受け取り、ネームから作画の作業に入るのだった。この時点で原作にはないアドリブを入れたりして最終的に原稿が完成する。
その原稿が掲載された誌面を見た西氏は、かならず次の回にはこちらのアドリブを踏まえたアイディアを出してくるのが常だった。
この『家庭の事情』はその後、ビッグコミックスペリオール、まんがライフオリジナルと掲載誌を変えつつ、単行本全三巻(竹書房:刊)としてまとまった。最終回は僕の提案でサイレント漫画でいこうということになり、西氏は全ページに渡りセリフのないシナリオに挑戦してくれた。作画の方も枠線以外は定規を使わないオールフリーハンド描画に挑戦したのは、今となってはいい想い出になっている。フキダシの部分がないので絵の面積が増え、いつもよりよけいに時間がかかってしまったのが、ちょっと計算外だったが。
最後に、ちょっといい話のような、そうでもないようなエピソードをひとつ。
高校生の頃、僕はヒッチハイクで野宿(テントなんか持たずに、公園やら、公衆トイレやら、公衆電話ボックスで眠るというもの)しながら日本中をまわったことがあったのだが、ある日、福井県の丸岡町という所にいた。別にここが目的地ではなく、たまたま直前にヒッチハイクしたクルマがここまで乗せてくれたからだけの理由だった。とても落ち着いた静かな町で、夏の昼下がりということもありシーンとしている。そんな中でどこからかビートルズが聴こえてきた。その家の前には沢山の材木がたてかけてあり、どうやら材木屋さんらしい。そうか、ここにもビートルズを聴いている人がいるんだ、僕と同じく高校生なのかな…と思いつつその町をあとにしたのだった。
そして十数年後、西ゆうじ氏と出会うのだが、きいてみると彼は福井県丸岡町の材木屋さんのご子息だった。年齢も一歳ちがいで、もちろん高校生時代はビートルズを聴いていたという。
果たして、あの時ヒッチハイクしながら偶然立ち寄った町で聴いたビートルズは、高校生だった西氏の部屋からだったのだろうか?
う〜ん、家業が材木屋だけに、「ザイモク見当がつきません」。
2013年12月5日木曜日
『原発ホワイトアウト』を読んで」いる
昨日この本を読みながら、なにげなくラジオの文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」をつけたら、『原発ホワイトアウト』作者の若杉冽さんのインタビューが流れてきた。
まさにラジオと本の、独りメディアミックス状態(笑)になってしまった。
しかしまぁこの本、霞ヶ関省庁勤務だという著者ならではの、細部描写が妙にリアルで、読み進むにつれて恐くなってくる。
閉塞感漂う社会が、窒息感で満たされる社会になりそうな気配がする今、小説と言う形式のこの本の内容が現実になりそうで、だんだんうつむいてしまう2013年師走の午後。
2013年11月24日日曜日
脱ひきこもりは歯医者の予約で!
9月にKO外語インドネシア語科をめでたく卒業して以来、通学することがなくなり、ひきこもり気味の生活になってしまった。
もともとマンガ家の生活は、ひきこもっていてもなんの支障もないのだが、たまには出かけたくなることもある。
そんなわけでとりあえず歯医者を予約してみた。
これで週に一回は出かける理由ができたわけだ。
で、歯医者に通いはじめたら、親知らずが虫歯になっているとのことで抜く事になった。
以下、その顛末
最初の話では30分くらいですむとのことだったが、30分くらい経過してもいっこうに終了する様子がない。
心なしか担当の歯科医の息が荒くなっているように思える。どうやら順調に進んでいない模様。
追加の麻酔注射をして、歯を分割してから処理するという。
結局1時間以上かかってなんとか処置できたのだった。
思うに、抜歯は子どものころに乳歯が虫歯になって以来だから、約半世紀(!)ぶりということか。
歯を抜かれたこともショックだったが、この年月の経過のほうがショックなのだった。
2013年11月16日土曜日
映画『スティーブ・ジョブズ』を後方の席で見る
2013年11月13日水曜日
電池は新しく、ピックは忘れずに!
過日の、林保明写真展を寿ぐウクレレライブでの二大失敗!
(1)ミニアンプの電池が古くて音が出なかった
(2)ピックを忘れた
その結果、ほとんど音が出せない状態で、ぴんから兄弟のお兄さんのギター(この例え、古すぎるね)のようなひとときを過ごしたのだった。
会場に居合わせたお客様からは「あまり音が出なくてよかった」と安堵の声が広がっていたという。「人前で奏るなら練習してからにしろよ」との声もあったとか。至極もっともな感想である。
2013年11月8日金曜日
40年ぶりの名刺交換
先週、森下文化センターで行われた『新つれづれ草マンガ展開催記念トークショー/マンガのネット配信と電子書籍の可能性』に参加してきた。
参加者4人でグダグダと話しつつ、アンドロイド対応無料まんがアプリ『ユキウシ』の画面をお見せしたりで、なんとか所定の時間はもたせて、ゆるゆるとまとめに入った時のことだった。
客席から突如紳士が立ち上がり、
「ちょっと一言」
と、みごとに全体を総括するスピーチをしてくださったのだ。
その方こそ、誰あろう元少年ジャンプ敏腕編集者の角南攻さんだった。
そう、マタンキ!で有名なマンガ『トイレット博士』のスナミ先生のモデルになった角南さんご本人。
なんとなくまとまりのないまま終わろうとしていたトークショーを、豊富な経験と知識からなる弁舌で締めてくださったのだ。
トークショーの後の懇親会で、初対面ではないけれど、名刺交換をして少しお話することができて楽しい時間を過ごす事ができた。
40年くらい前、当時高校生だった僕が新人マンガ家として、少年ジャンプ編集部に出入りした頃、角南さんも新人編集者としてデビューされた頃で、なにやら挨拶した記憶はあるが、直接の担当でもないので、あまりお話もしたこともなかったと記憶している。
それが、数十年後にひょんなことから名刺交換することになろうとは、ホント長くやってると何が起こるかわからない。
2013年10月29日火曜日
やっと出たよ!電子書籍版『ウクレリアンの極み』
出るよ出るよといいながら、何年もたってしまった電子書籍版『ウクレリアンの極み』が、eBookjapanから先日やっと出ました。
初出は月刊ラピタ(小学館)のホームページに、2002年4月6日から2006年9月28日まで毎週更新されたものです。
当時、本格的ウクレレ4コマ漫画をという意気込みをもって描いたもので、なんとこの作品のためにペンネームも新しく作ってしまいました。
その名はODA-SAN(オダサン)。
そう、天才ウクレレ奏者OHTA-SAN(オータサン)にあやかったものでした。
このペンネーム、なんだか気にいってしまい、当初はこの作品だけのつもりだったのに、その後iPhoneアプリやアンドロイドアプリを作った時も使ったりしています。
『ウクレリアンの極み』連載時は、ウクレレに関する短文と、それの挿絵替わりの4コマ漫画という構成でしたが、今回の電子書籍版『ウクレリアンの極み』は、それの4コマ漫画部分だけを抽出して、いくつかの新作も加えて一冊にまとめたものです。
もともとWebだけの公開で、その後も紙媒体では発表していませんから、このようにまとまった形になったのはこれが初めてで、作者としても喜ばしいかぎりです。
しかし、さァやろうと取りかかってから足かけ三年、こんなにもかかるとは夢にも思いませんでした。
Web用のデータがあるんだからすぐに電子書籍版は出せるのではと、お思いのあなたの推測は間違っていません。
ただひとつ落とし穴がありました。
連載当時は、まさか電子書籍版が出るなどとは思っていなかったので、低解像度データしかなかったのです。通信環境も今とは違いますから、できるだけ容量を小さくしようと工夫していた時代です。
電子書籍化するにはもっと高解像度の画像が必要なのです。
そして出した結論は、全ページ高解像度のデータを自分で作り直すというものでした。
その過程であれこれ加筆したり修正したりするうちに、いつしか時は過ぎ、このたびやっと日の目を見たのでした。
連載開始から10年以上経過した作品に接して楽しかった点もあります。
それは、内容を忘れている漫画がかなりあり、作業をしながら、このオチ面白いではないかと、文字通り自画自賛することがよくあったことです。
そんなわけで、作者がこんなに楽しんだのだから、読者が楽しめないわけがありません。
どうぞ遠慮しないで、電子書籍版『ウクレリアンの極み』を楽しんでみてください。
2013年10月22日火曜日
iPhone,100%,75%,25%
先日、とある女子会ランチ(?)に潜入して驚いた。
なんと参加者のiPhone所有率100%!
そして、iOS7率75%!
アップルがもう消滅するかも知れないかと心配した1990年代のことを考えると、信じられない光景率100%!
え〜と、25%とゆーのは、iPhoneアプリ『まんがでOK!英語』と『OK! Japanese with MANGA』の所有率です。
2013年10月19日土曜日
アンドロイドアプリ『ユキウシ』の原画とiPadmini
2013年10月13日日曜日
10日では覚えられなかったiPhoneアプリ開発
写真右側の本を10日間かけて読んでわかったのは、iPhoneアプリ開発にはC言語ができないとダメということ。
で、10年以上前からほったらかしのCの解説書をひっぱりだしてきたが…これも。
HyperCardなら、なんとかなるんですが…もはや前世紀の遺物?
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