2021年5月29日土曜日

雨に消えたK君

50年来のマンガ仲間の一人が、3ヶ月前に亡くなっていたのを、3日前に知った。
彼は傘を持たない人だった。
雨が降りそうな日だけでなく、雨が降っていても傘を持たなかった。

何かの待ち合わせや集まりにも、必ず遅れてやってきた。
雨の日ならズブ濡れで。
ヌーッとやって来て、挨拶もせず、帰るときもフッといなくなる。
寡黙な彼の口癖は「ええねん、ええねん」と「知らん」。
ブアイソーでブッキラボーで、いつもどこか遠くを見ていた。

供養替わりに彼のブログを読んだら、彼の楽しかった日々の出来事がポツポツと並んでいた。
そのシーンのいくつかは、ボクも現場にいたが、その場では、すごく不機嫌そうで、とても楽しんでいるようには見えなかった。楽しんでいないどころか、イヤイヤ感満載で、もう二度と来たくない雰囲気をプンプン噴出していた。実は、すごく楽しんでいた彼だったのか。50年も顔を合わせているのに、よくわからないヒトだった。

今回もフッと消えてしまった。
もちろんアイサツなしで。
すごく彼らしく。

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